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2020.10.06 up
2020 A/W REMAKE/TRENCH COAT
森店内にあるリメイクスタジオ【RE;CIRCLE STUDIO(リサークル スタジオ)】からAW新作アイテムが発売。
TRENCH COAT
男女問わず愛されるトレンドレスなベーシックアイテムであるトレンチコート。
今でこそスタイリッシュでスマート、都会的なイメージのあるトレンチコートですが、元はというと軍人用に作られたミリタリーコートです。その起源は1820年代初頭にスコットランドとイギリスの2人の発明家が生み出した防水コート。
その後、皆さんご存知の「バーバリー」、そして「アクアスキュータム」によって生地やデザインが改良され、1990年代初頭の第一次世界大戦時に過酷な塹壕(トレンチ)で戦うイギリス軍人たちのために作られたのがトレンチコートの原型です。
1918年にはほぼ現在の形となり、驚くべきことに約100年という長い年月の間、トレンチコートのデザインはほとんど変わっていません。
そのため、トレンチコートには戦場においての機能を追求したディティールが多く施されています。
乗馬のしやすいようにウエストから大きく広がる構造的なインバーテッドプリーツ、雨風から守ってくれる背中のストームシールドや袖口のカフストラップ、前肩にはライフルで発砲した際の肩への衝撃を和らげるガンフラップ、ベルトには水筒やナイフ、手榴弾を吊り下げるためのDリング、両肩には階級を示すバッヂ付けられるエポレットなどなど、、、
普段何気なく着ているトレンチコートのデザインは、戦闘服の機能性をベースにしているのです。
こうしたトレンチコートのディティールを活かしながら、RE:CIRCLE STUDIOならではの解釈で再構築、アップデート。
RE:CIRCLE STUDIOでのデザインワークは、時代や出身地、ディティールの異なるそれぞれの古着の素材を活かしてアップデートさせるために、その素材と対話しながら進めていくため、制作者の思い通りにならなかったり難しいことが多々あります。
しかしその素材との対話を大事にしていく中で、思いがけないデザインが生まれたり新たな発見もたくさんあるので、他では得られないような面白味を感じていただけると嬉しいです。
1トレンチコート >>スカート
トレンチの顔とも言える大きな襟、ガンフラップなどをウエストに配置したRE:CIRCLE STUDIOならではのエッジのきいたデザインのスカート。
ベルトループの位置を元の位置から変えたり、ダブルの合わせを生かしたフロントデザインになっていたりと、よく見ると感じられる元の素材(素材を作った作り手による癖やミスなど含め)をリスペクトした再構築、また、手を加えたところによる少しの違和感もポイントになっています。
2トレンチコート>>ショートジャケット
スカートを製作した際に残った素材でショートジャケットも製作しました。
肩のエポレットや、袖口のカフストラップを残すことでトレンチコートならではのディティールデザインを活かしたデザインになっています。
このように1つの素材から2つ、3つのアイテムが生まれたり余った素材を廃棄せず新たなクリエイションに生かすことが多いのもRE:CIRCLE STUDIOならではのデザインワーク。
ジャケットとスカートはセットアップで着るのはもちろん、別々で着ても尚、”トレンチコート感”を感じられるデザインとなっています。主役級のデザイン性がありながら、他のアイテムの邪魔をしないので、ジャケットは真冬はインナーコートにしたり、スカートは別のスカートやパンツ、ワンピースとレイヤードしたりと季節によっていろんな着こなしを楽しんでいただけるかと思います。